茶味のある住まいを提案する建築のプロ
プロTOP:山内隆プロのご紹介
茶味のあるおもてなしの住まいを(2/3)
本当に使いやすい茶室を追求
山内さんは現在、「本当に使いやすい茶室」を作ることに情熱を注いでいます。「茶室というものは、それだけあっても成り立たない」と山内さん。ただ単にお点前をする部屋が茶室ではないのです。
和室のどこに炉を切って、どこを床の間にするか。そういったことから考えても良い空間にはなりません。水屋や、裏方が準備する台所、着替えをする場所、お客さまが待つスペース、荷物を置くところ…といった、茶室を取り巻く環境を整えてこそ、気持ち良くおもてなしができる茶室になるといいます。
「亭主側(おもてなしをする側)とお客さまの動線が交差しないように、じっくり考える必要もある」と山内さん。そういった設計が非常に難しく、やりがいがあると教えてくれました。
これまでに山内さんが携わった茶室はいろいろありますが、印象的だったのは、三階建てのビル屋上に建設した事例。「限られたスペースをどう生かすか悩みましたね」と山内さん。階下の三階スペースを上手く活用し、屋上へつながる階段からの動線も含めた「人の動き」を考慮しながら設計していったそうです。
さらには、マンションの室内に茶室を設けたことも。その際は、「茶室が取って付けたような存在ではなく、生活に溶け込んで一体になるよう設計しました」のこと。「普段から使えなければ意味がない。茶会を開く時も、普段の暮らしの中でも茶室が自然に成り立っていることがポイントでした」と振り返ってくれました。
そういった茶室が完成した時には、依頼者から大変喜んでもらえたそう。「完成後に開かれたお茶会に呼んでいただいた時は嬉しかったですね」としみじみ。自身が設計した茶室でいただく一服は至福の時。亭主やお客さまの喜ぶ表情を見ていると、設計の苦労も吹き飛ぶのだと語ってくれました。
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